人と地球に優しい取り組み。今話題のエシカルファッションを楽しもう!
おはようございます!クローゼットオーガナイザーの吉田直子です。
家に帰ってふと鏡を見るとなんだか似合わない服、コーディネートしづらい服、サイズが合わない服を買ってしまい、あまり着ることなく処分してしまった・・・。そんな経験をお持ちの方はいらっしゃるでしょうか。
せっかく買った服をあまり着ずに処分すると、「もったいなかったな」という気持ちになりますよね。
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■アパレル産業が抱える問題
オシャレをするのはとても楽しいこと!好きなファッションに身を包むと、心がワクワクします。 しかしアパレル産業は今、さまざまな問題点を抱えていることをご存じでしょうか。
2000年と2014年を比べると、ファストファッションの流行により私たちは2倍の服を買い、所有する期間は半分になったといいます。
(国際環境NGOグリーンピースのレポート『TIME OUT FOR FAST FASHION』より)

つまり、私たちは、服をたくさん買ってすぐに捨てるようになったということですね。
また、イギリスの高級ブランド、バーバリーが2017年にブランド保護のため衣料品などの売れ残り商品を焼却処分していたことは記憶に新しいかと思います。
■私たちの服は誰がどのように作ったのか?
ところで、私たちが普段着ている服は、誰がどのように作ってくれたのでしょうか。
2013年にバングラディシュの首都ダッカにある商業ビル「ラナ・プラザ」が崩壊する事故がありました。この事故での犠牲者になった方は1000人以上。負傷者は2500人以上でした。

犠牲者の多くは、ラナ・プラザに入っていたファストファッションブランドの縫製工場で働いていた若い女性たち。
彼女らは週7日休みなく働かされており、繁忙期になると長時間の残業まで強いられたといいます。しかも、いくら残業してもその賃金は支払われません。そうしたひどい労働条件でも、貧困にあえぐ労働者達は職を失うことを恐れて、ただ働き続けるしかありませんでした。
この事故の原因は、ずさんな安全管理の中で繰り返された違法増築によるもので、事故前日にはビル壁の亀裂が指摘され使用中止の意見も出ましたが、ビルオーナーは無視を貫いたのだそうです。
また、多くの服の原料となる綿花は、栽培するのがとても難しく、強い農薬が必要。 そのため、綿農家の方への健康被害は著しく、綿農家さんの平均寿命は35歳とも言われています。

もちろん、全てがこの様な劣悪な環境下で作り出されたモノではありません。しかし低価格な商品が大量消費される裏では、児童労働や強制労働、低賃金での労働問題などがあるということを、消費者として知っていなければならないのではないでしょうか。
■エシカル(倫理的)なファッションを楽しむ方法
近年耳にするようになった「エシカル(=倫理的)」という言葉。エシカルファッションは人や環境、社会にとって優しい衣服の選び方を指します。
劣悪な労働によって作られた服を適当に買っては捨てるのは、エシカルではないですよね。 では、エシカルにファッションを楽しむにはどうしたら良いのでしょうか。
その方法を3つ、簡単にご紹介します。
1:似合う服、好きな服を明確にする
「買ってはみたけど似合わなかったから」「気に入って買ったつもりだったけど、あまり好きではなかった」
そのような理由で服を捨ててしまうのを防ぐために、まずは自分に似合う服、好きな服がどんなものかを知りましょう。

「自分に似合うもの」が分からない場合は、骨格スタイル診断やカラー診断をヒントにするのもひとつの手段。最近ではコーディネートサービスも充実しているので利用してみるのもおすすめです。
2:古着を買う
「古着」と聞くと、取り入れるのが難しいというイメージをお持ちの方も多いかもしれません。 そのような方におすすめしたいのは、ZOZOTOWNの“ZOZOUSED”です。
私はこのワンピースをZOZOUSEDで買ったのですが、コンディションがとても良く、何の問題も無く着ることができています。

古着を購入するとその服の寿命を延ばすことができるので、エシカルファッションを楽しむことにつながります。
3:着なくなった服は譲る
サイズが合わなくなったなどの致し方ない理由で服が着られなくなった時は、確実に着てくれる人に譲るのがおすすめです。
また、フリーマーケットなどに参加するのも良いですね!

捨てない手放し方は他にも様々。ぜひこちらの記事を参考に、自分にあった洋服の手放し方を検討ください。
日々何気なく袖を通している洋服にも、大きな社会問題が背景にあることに驚かれたのではないでしょうか。エシカルファッションの具体的な基準については、世界100か国以上の団体・個人が加盟しているエシカルファッションの推進団体The Ethical Fashion Forumが、次の様に記しています。
- Countering fast, cheap fashion and damaging patterns of fashion consumption(ファストファッションや、安い使い捨て型のファッション消費に反する)
- Defending fair wages, working conditions and workers’ rights(生産における労働者の賃金や権利、労働環境を守っている)
- Supporting sustainable livelihoods(動植物の持続可能性をサポートしている)
- Addressing toxic pesticide and chemical use(有毒農薬や、化学薬品の使用の問題に取り組んでいる)
- Using and / or developing eco- friendly fabrics and components(環境に優しい素材を開発、または使用している)
- Minimising water use(水の使用量を最小限にしている)
- Recycling and addressing energy efficiency and waste(リサイクルやエネルギー問題、ごみ問題に取り組んでいる)
- Developing or promoting sustainability standards for fashion(ファッションにおけるサステナビリティを作りだし、それを広めようとしている)
- Resources, training and/ or awareness raising initiatives(新たな取り組みを人々に知らせ、解決策を広めようとしている)
- Animal rights(動物の権利を保護している)
今やリーバイスやステラ・マッカートニー、パタゴニアなど多くの有名ブランドがエシカルファッションへの取り組みを積極的に行なっています。私たちも一人ひとりが、人と環境に優しいエシカルなファッションを心がけて、気持ちよくファッションを楽しみたいですね!
毎日が快適に、ちょっと素敵な日々になりますように!


